♪夏も近づく八十八夜〜という茶摘みの歌の通り、日本でも茶摘みの季節です。
2017年は今日5/2が八十八夜。
当ブログも茶摘みに因んで茶葉に纏わるお話にしたいと思います。
今日のテーマは「茶葉の大きさと形状」
ティールームの紅茶のメニューで「オレンジペコー」と表記されていることがあります。
時々「オレンジペコーはオレンジの香りがすると思って注文したのにオレンジの香りが全然しなかったんです…どうしてですか?」と質問を受けることがあります。
実は「オレンジペコー」はオレンジの香りはしません。茶葉の等級を示しています。
茶葉の等級のことを「グレード」と呼んでいます。
茶葉がフルリーフであるのか?砕いてあるのか?粉状であるのか?といった形状を示す分類です。
味や品質の区分ではないんです。
このグレードは明確な基準がある訳では無いので産地や紅茶メーカーにより多少の差がある可能性があります。
【茶葉のグレード】
・FOP→Flowerly Orange Peko/フラワリーオレンジペコー(新芽であるチップを含む開いたばかり最初の葉)
・OP→Orange Peko/オレンジペコー
・P→Peko/ペコー
・PS→Peko Souchong/ペコスーチョン(挿木で苗を作るときにも使用される)
・S→Souchong/スーチョン
お茶をよく言われる「一芯二葉」はオレンジペコーの葉から上を摘みます。
茶葉を砕いている場合は”broken”が加わり「ブロークン オレンジペコー」などと表記されます。
紅茶工場で製茶されるときには出来上がった紅茶をグレード(茶葉の大きさ)毎に分ける「等級区分」という作業があります。
グレード毎に分けることで、同じ大きさの茶葉であれば蒸らし時間中に均一に紅茶の成分を抽出することが出来ます。
より小さなサイズの茶葉になると「ファニングス」「ダスト」等があります。
紅茶専門店で茶葉を購入すると茶葉の大きさが表にされていることも多いですよ。
機会があれば見てみて下さいね。
では、なぜオレンジペコーと呼ばれるのでしょう?
オランダのオランジナソー宮殿に由来します。
「ペコー」は中国語の「パクホ」で髪の毛や羽毛意味する言葉です。お茶の木の新芽がフワフワとした白い産毛で覆われていることからこの名がついたと言われています。
いかがでしたか?
オレンジペコーの意味は何度も質問を受けたことがあるので、今回ご紹介させて頂きました。
茶葉のグレードを知ると、中の茶葉が見えなくてもパッケージの表記で大体の茶葉の形状の目安がつけられる様になりそうですね。